冷凍食品やお弁当など、さまざまな食品を温めるのに重宝する家電製品といえば電子レンジです。自炊ができない人でも、電子レンジで食品を温めるだけでおいしく食べられるので、特に一人暮らしをしている人にとっては大切な家電でもあります。
電子レンジは、多くの食品を温めるのに使用するため、徐々に汚れていってしまうこともしばしば。しかし、実はこの汚れを放置することで、さまざまなデメリットにつながってしまうこともあるので、こまめな清掃が大切です。
今回の記事では、電子レンジの清掃方法に焦点を当てて、汚れの種類別にどのような方法で清掃するべきなのかを解説していきます。電子レンジの汚れが気になる人は、ぜひ参考にしてください。
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まずは電子レンジが汚れてしまうそもそもの要因について解説していきます。一見するとあまり汚れていないように見える電子レンジですが、電子レンジ内をよく確認してみると、さまざまな汚れが付着していることも多いです。
食品を中でこぼしたり何かを飛散させたりした記憶もないのに、なぜ気づいたら汚れてしまっているのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。本項ではその汚れの原因をすべて解説するので、ぜひ参考にしてください。
電子レンジ内が汚れてしまう要因1つ目は、温めた食品の飛び散りです。
肉眼ではほとんど見えないかもしれませんが、実は食品を温めることで食品に含まれている油分や糖分のほか、タンパク質などの成分が電子レンジ内で飛び散ってしまっているのです。
そして飛び散った成分は、電子レンジが使用されるたびに再び温められるので、次第に固まってしまい、なかなか取れない頑固な汚れになってしまいます。
電子レンジが汚れてしまう要因2つ目は、水蒸気による水垢や、カビの発生です。食品を温めると、食品によっては水蒸気が電子レンジの中で発生することがあり、この水蒸気による水が固まってしまうことで、水垢になってしまいます。
また、電子レンジ内は湿度が高い環境になっているので、固まってしまった水垢や、飛び散った食品の成分が、自然とカビに変わってしまうこともあるのです。カビが発生してしまった電子レンジで温めてしまうと、食品にも悪影響が出る危険性もあります。
電子レンジが汚れる要因3つ目は、焦げのこびりつきによる汚れです。前述したように食品を温めると、タンパク質などの成分が飛び散ることがあると解説しましたが、飛び散った成分を掃除しないまま電子レンジを使うことで、焦げがこびりつくことがあります。
こびりついてしまった焦げは、一度発生してしまうとなかなか取るのは難しく、頑固な汚れになることも多いです。そのため、食品による飛び散りを見つけた際には、すぐに掃除することが重要です。
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電子レンジ内の汚れが付いてしまう要因についてわかったところで、次は電子レンジ内の汚れを放置するとどうなってしまうのかを解説します。
まず考えられるのが電子レンジの故障。水垢や焦げのこびりつきといった汚れが、電子レンジ内に発生することで、電子レンジ自体の加熱効率が悪化してしまい、食品がうまく温められない状態になってしまう可能性があります。
この状態がさらに悪化すると電子レンジの内部にまで故障が進み、電子レンジから発煙したり、発火する危険性も考えられるようになってしまうのです。
そしてもう1つ考えられるのが、健康面への悪影響です。
電子レンジで食品を加熱すると、さまざまな成分が電子レンジ内に飛び散ることがあると述べましたが、これを放置して何度も使用し続けると、カビが発生してしまうことがあります。
カビは悪臭を発生させるだけでなく、最悪の場合食品に移ってしまう可能性もあるため、健康面への悪い影響が出る危険性も。このようなリスクを回避するためにも、カビなどが発生した際には、すぐに電子レンジ内を掃除する必要があるのです。
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電子レンジを放置することによる危険性について解説してきたところで、ここからは電子レンジを掃除する方法について解説していきます。汚れの種類ごとに最適な掃除方法を解説していくので、ぜひ参考にしてください。
最初に、焦げのこびりつきを掃除するのに最適な方法を紹介していきます。なかなかしつこい汚れなので落とすのに苦労しますが、実は簡単に落とす方法があるので、ぜひ参考にしてください。
用意するものは『重曹』『耐熱性能を持つ容器』『汚れ取り用のふきん』『キッチンペーパー』の4点です。
特に重曹は、焦げのこびりつきを掃除するためには必須なので、必ず用意してください。また、手順の関係で加熱する必要があるため、耐熱性能がある容器を事前に用意しておくようにしてください。
まずは耐熱性能がある容器に重曹と水を入れます。分量としては水が9割で重曹が1割ほどを入れておくのがおすすめです。重曹を水で溶かすことに成功したら、そのまま容器ごと電子レンジで温めます。
500Wで5分ほど温めておき、完了した後も10分ほど放置してください。こうすることで、しつこい焦げのこびりつきも、キッチンペーパーやふきんで簡単に落とせるようになり、電子レンジ内をきれいにできます。
もしなかなか取れない汚れがあった際には、使わない歯ブラシなどで擦ると取れるのでおすすめです。
温めた食品による油汚れも、なかなか取れない厄介な汚れです。しかし、こちらもしっかり手順を守って掃除することで、簡単にきれいにできるので、油汚れに困っている際は参考にしてください。
用意するものはシンプルで『中性洗剤』と『ふきんもしくはキッチンペーパー』の2点だけです。2点用意するだけで油汚れは簡単に落とせるので、いままで油汚れに苦戦していた人もぜひお試しください。
まず電子レンジの電源を抜いておき、中性洗剤をふきんかキッチンペーパーに馴染ませましょう。後は油汚れを拭き取るだけで簡単に汚れを落とせます。非常にシンプルで誰でも簡単に実践できるので、取れない油汚れでお悩み中の際はぜひやってみてください。
最後に水垢による汚れですが、こちらも適切な方法で掃除することで、きれいにできます。あまり掃除が得意ではない人でもできるので、ぜひ試してみてください。
用意するものは『クエン酸』『耐熱性能のある容器』『汚れを拭き取るふきん』『キッチンペーパー』の4点です。焦げの汚れに重曹が必須なように、水垢にはクエン酸が重要なので、忘れず準備してください。
最初にクエン酸を容器に入れ、水も一緒に入れておきます。分量は重曹と同じく、水が9割クエン酸が1割で入れていきましょう。クエン酸を溶かしたら、容器を電子レンジに入れて、500Wで5分加熱します。
加熱完了後もそのまま10分ほど放置し、熱を冷ましましょう。放置が完了後は、キッチンペーパーを容器に入れてあったクエン酸に付けながら電子レンジ内を掃除します。
水垢はしつこい汚れなので、もし一度やってみて取れなかった際は、同じ手順を数回繰り返しながら、汚れを落としていってください。すると、自然に水垢の汚れが取れます。
今回の記事では、電子レンジが汚れてしまう要因や、電子レンジの清掃方法を解説しました。電子レンジが汚れてしまう要因はさまざまあり、その多くは清掃の必要も感じないような汚れであることも多いため、清掃が遅れてしまうことも多いです。
しかし、汚れを放置すると、雑菌の繁殖や悪臭のほか、加熱効率が下がる要因にもつながりかねません。電子レンジの汚れを発見した際には、本記事で紹介している電子レンジの清掃方法を実践していただき、より長く電子レンジを使っていってください。
[文・構成/grape編集部]