たこ足配線、なぜ発火のリスク? 電力会社の情報に「確認しないと」「軽視してた」

使いたい家電製品に対してコンセントの数が少ない時、ついやってしまいがちなのが『たこ足配線』です。非常に効率的に思えますが、使い方によっては思わぬトラブルを引き起こしてしまう恐れも。
たこ足配線の注意点について、関西電力グループが運営する情報サイト『WITH YOU』より分かりやすく解説します。
たこ足配線とは、1つのコンセントから複数の電源を取り、家電製品を動かしている状態を意味しています。
たこ足配線をしていると、発火・発熱のほか、使用している家電が故障したり寿命が縮んだりする可能性があるそうです。
限られたコンセントを有効活用するため、便利に使えるのが『テーブルタップ』や『三角タップ』といったアイテム。ごく当たり前に使われていますが、これも立派なたこ足配線なので注意が必要です。
たこ足配線によって発火・発熱する理由としては、電流の許容量を超えて使用していること、トラッキング現象が起きることなどが挙げられます。
以下で詳しく見ていきましょう。
そもそも1つのコンセントが許容できる電流量には制限があります。『1コンセント1家電製品』で使っている場合、よほどのことがない限り問題が起きる可能性は低いでしょう。
一方、1コンセントで複数の家電製品を使おうとすると、電流量が許容範囲を超えてしまう可能性があります。
一般的な家庭の壁のコンセントは、1箇所あたり15アンペアが上限です。この場合、コンセントの差し込み口の数にかかわらず、差し込み口が2つの場合でも、3つの場合でも、合計15アンペアが上限となっています。
WITH YOU ーより引用
関西電力グループ運営サイトによると、家電製品の中には、電源を入れた瞬間に通常よりも多くの電流が流れるものも少なくないそうです。上限は15Aであっても瞬間的な超過分も見越して、やや余裕のある使い方を意識しましょう。
コンセントにタップをプラスして使う場合、差し込み口の数が増えます。それぞれの差し込み口に埃が溜まっていると発火する可能性も。これが『トラッキング現象』です。
火事や火傷の恐れがあるため、こまめな清掃を心掛けてください。
またたこ足配線するためにコードを強く引っ張ってしまうと、内部で断線してしまう可能性もあります。ショートして火花が散り、周辺にまで燃え移って火事になる事例は決して少なくありません。
安全にたこ足配線するためには、問題のないタップを使用することも極めて重要です。テーブルタップの寿命は3~5年といわれているので、時期が来たらきちんと交換するようにしてください。
家庭内で使用する家電製品の数が増えた今、1つのコンセントから複数の電源を確保するのは珍しくありません。
安心・安全に使用し続けるためにも、たこ足配線の危険性やリスクの軽減策を見つめ直してみてください。
[文・構成/grape編集部]

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