原材料費の高止まりなどを背景に大手メーカーは４月、２８００品目を超える食品の値上げを発表しています。スーパーはお客への影響を最小限にとどめようと工夫を凝らしています。
帝国データバンクによりますと、主要メーカーにおける今月の食品値上げはお菓子や加工肉・調味料など２８０６品目にのぼり、半年ぶりの規模での値上げとなっています。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「久々にかなりの品目が値上がりする」
商品はメーカーから卸業者を経て店頭に並ぶためタイムラグがあるものの、新潟県三条市のこちらのスーパーでは４月、２００品目近くの食料品などを値上げするということです。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「やっぱり今回は調味料関係がかなり多くある。中でも主力商品の値段が少しずつだが上がっているという印象」
ただ、仕入れ値の上昇に対し、行っていることがあります。
【松村道子】
「４月から値上げになった砂糖がきょうは特売品として大量に並んでいます」
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「これは値上げ前の３月中に、値段が上がる前の原価で仕入れたものがほとんど。４月１日から一気に値上げしてしまうと、お客様でも買いづらく買い控えが起きてしまう。なるべく上昇幅の大きいものや消費期限の長いものに関しては、なるべく在庫を仕入れるようにしている」
さらに、利益率の悪い状況が続くという痛手を負いながらも、仕入れ値の上昇をすぐに販売価格に反映させないよう努めているといいます。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「値上げして即売れなくなると、我々としても稼ぎが０円になってしまう。それを何とか商品を動かす、鮮度をキープするという意味でも必要なことかなと思い、そういった取り組みを実施している」
物価の高騰が続く中、さらなる値上げが発表され、買い物客は…
【買い物客】
「どういうことで引き締めようかとか考えているが厳しい」
【買い物客】
「どんどん値上げしてきていて、家計に相当響いてきているので先が思いやられる」
この店でも、５月には加工肉や冷凍食品など、さらに多くの品目の値上げが予想されています。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「我々は一消費者、お客様を相手に商いをしているので、お店が利益をいただけるサービス・工夫を考えながら、値上げについても慎重に対応していかなくてはいけないと考えている」