公印無断使用し下水道工事の書類作成 千葉市、33歳主任技師を戒告「1日でも早くと追い込まれた」

千葉市は26日、無断で公印を使って事業者の開発を巡る下水道工事関係の書類を作成するなどしたとして、建設局の主任技師の男性(33)を戒告の懲戒処分とした。主任技師は2年間で計52件の不適正な事務処理を行っていた。
市によると、主任技師は同局下水道維持課や同局下水道営業課に所属していた2021年8月~22年5月、事業者が開発許可を申請する際に必要な書類や、事業者が開発行為で設置する下水道施設を市の下水道管に接続するために必要な書類などを上司の決裁を受けずに作成し、事業者に渡すなどした。一部の書類には公印を無断で押していた。
主任技師が22年9月から育児休暇を取得したため、事務を引き継いだ職員が不適正な処理に気付いた。主任技師は21年4月から今回の事務を担当。市の聞き取りに「1年目で審査に時間がかかり、事業者から催促を受けた。1日でも早くと追い込まれた。深く反省している」などと述べたという。
市は「市民の信頼を損ない、心よりおわびする」と謝罪。一連の行為が公文書偽造罪に当たるとしたが、第三者に迷惑をかけていないなどとして刑事処分は求めていない。

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