機体を使うリスクを考慮?
ウクライナのユリー・イフナット空軍報道官は2024年2月27日、ロシア軍の早期警戒管制機A-50がここ数日使用されていない可能性があると明かしました。
ロシアの「空の目 A-50」2機目が撃墜されて以降使用されて…の画像はこちら >>早期警戒管制機A-50(画像:ロシア国防省)。
この情報はウクライナ戦の国内向けの、戦時下統一ニュース番組である「ユナイテッドニュース」で語られた内容です。
A-50は偵察と空中目標の検知、ミサイル攻撃のターゲットの検出などを主な任務とした軍用機です。機体の背中に円盤型のレーダーを搭載した空の司令部ともいわれる貴重な機体ですが、ロシア軍はこの機を1月14日と2月24日に立て続けに失っており、今後、A-50の運用地域の再検討を迫られる可能性が高いと指摘されていました。
ロシア軍はウクライナ軍への侵攻直後には同機を9機保有していましたが、2024年に入って撃墜された2機のほかにも、2023年3月にはベラルーシの空港で駐機中に自爆ドローンによる攻撃を受けた1機もあり、その機体の修理も済んでいないとなると現状では6機しか運用できないということになります。
これ以上の損失を懸念してか、2月24日の2機目が撃墜されて以降は、同機がウクライナの領内深くの情報を探ろうという動きがほとんどないとのことで、イフナット空軍報道官は「敵はこれらの機体を使い続ける価値はあるのか、リスクと天秤にかけている」と話しました。
※一部修正しました(2月29日13時00分)。