中部空港にある警察署が来年、移転することになりました。築19年と、愛知県警では比較的新しい庁舎ですが、建物が傾いてきたというのです。
(高阪一世記者)「地盤が沈んだことによって、門は左に傾き、排水溝にもズレが生じています」
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2005年、セントレアの開港にあわせて完成した中部空港警察署の庁舎。飛行機の翼をイメージした、鉄筋4階建ての建物で、総工費は約21億円。当時「最新の設備」が話題となりました。ところが、まもなくして駐車場の陥没などが度々みられるようになり、3年前には「不同沈下」が確認されたのです。
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「不同沈下」とは、全体が同じように沈んでいく「地盤沈下」とは違い、地面の一部だけが沈む現象。場所によって沈み方が異なるため、建物が傾いてしまうことがあります。埋立地に建てられた中部空港署。不同沈下が起きた原因はわかっていませんが、庁舎は今、北東方向に0.16度傾いています。
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建物同士のつなぎ目には大きな隙間が。敷地内の地面は至るところにゆがみが生じています。スライド式の門は左側だけが沈下し、大きく傾いています。警察署の副署長は…(中部空港警察署・皆川佳一副署長)「(中部空港警察署に)去年の春に着任したが、この1年を通して(勤務していて)今まで不具合を感じたことはない」0.16度の傾きはビー玉も転がらない程度で、愛知県警は震度6強の地震が起きても、建物は倒壊しないとしていますが、来年引っ越しすることに。(愛知県警・施設課 金原忠次長)「地震が発生しても、人命の確保に問題はなく、直ちに倒壊するとは考えていない。来庁者の方々や警察署で勤務する職員に対する危険を可能な限り回避するため、より安全な場所に移転する」
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愛知の警察署は老朽化が深刻で、築56年の昭和警察署、築57年の半田警察署、築59年の岡崎警察署は、ようやく建て替えが決まったばかり。築52年の常滑警察署は、まだ建て替えが決まっていません。そんな中、築19年で「移転」することになった中部空港警察署。新しい場所は中部空港の第2ターミナル。航空会社が使っていた出発ロビー付近のオフィス部屋の跡地です。愛知県警は、新年度、移転にかかる費用として調査費を含めて総額約3億7000万円を見込んでいます。
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(愛知県警・施設課 金原忠次長)「今回の移転は、ひとまず一時的なものと考えている。詳細な調査を実施し、現在地や空港の余剰地に建て替えが可能か、組織的に検討していく」引っ越した後の庁舎はどうなるのか。愛知県警は「建て替えも含め、総合的に検討する」としています。
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