日本海側の平地 平年を上回る積雪 雪解けにより発生する災害 …の画像はこちら >>
クリスマスにかけての寒波の影響もあり、日本海側は平地で平年を上回る積雪の深さに。年末年始にかけて寒さが和らぐため、雪解けが進みそう。対策や注意点は。
北陸から北海道 平地は平年を上回る積雪に
クリスマスにかけての寒波で、北陸や北海道では記録的な大雪になった所がありました。今日26日午前8時現在の積雪の深さは、青森県八甲田山系の酸ヶ湯で159センチ、北海道留萌市幌糠(ほろぬか)で145センチとなっています。上の図は、積雪の深さを平年と比べたものです。平年より多い所は黄色や赤、平年より少ない所は青になっています。北陸から北海道の日本海側の平地では平年を上回っている所が多く、東北北部は山沿いも含めて平年を上回っています。北陸の平地では、今の時期だと平年の積雪の深さは数センチの所が多く、10センチに満たない積雪の深さでも、平年を大幅に超えるような所が出てきます。
年始にかけて 寒さが和らぐ
年末年始も日本海側は雪や雨の降る日が多いでしょう。気温は平年並みか高く、北陸は広く雨になりそうです。東北は31日(日)大晦日に雨が予想されていて、雪どけが進むでしょう。山間部に比べると積もっている雪が少なくても、影響が大きく出る可能性があります。
融雪災害に注意
積雪が多い所では、気温の上昇や雨により雪解けが進むことで、次の3つの災害が発生する恐れがあります。① 雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。② 雪解けにより大量の水分が地面に浸み込むことで地盤が緩み、「土砂災害」が発生することがあります。山間部や急な傾斜地では、特に注意が必要です。年末年始でスキーやスノーボードに出かける方は、コース以外の所は危険なため、立ち入らないようにしてください。③ 雪が多く積もった道路で、気温が上昇したり、雨が降ったりすると、「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。大雪のあとの雨は、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。このほか屋根からの落雪も多くなるため、屋根の上の雪下ろしや軒先で作業する際は注意が必要です。