帝国データバンクは12月15日、「全国企業『交際費支出』動向調査(2022年度)」の結果を発表した。調査は、2022年度における「接待交際費(交際費)」の支出動向が判明した企業約15万社・500万人分の交際費を推計した。
○社員1人あたりの交際費は月平均1万8,192円
社員1人あたりの1カ月における交際費の平均(トリム10%)は、推計で1万8,192円/月となり、前年度から2割超の大幅増加。交際費には贈答品などを含むため、すべてが飲食代として計上されたものではないが、1人あたり5,000円分の飲食代を「交際費」として経費処理したと仮定した場合、月間で社員1人あたり3.6人分の飲食需要が発生した計算に。
2019年度には過去10年で最高の2万3,383円/月に達したが、コロナ禍の21年度は1万6,653円/月と過去10年で最少に。なお、11月までに判明した23年度決算企業の1人あたり交際費平均は約1万8,400円/月 前後で推移しており、19年度の9割前後まで回復する可能性がある。
○社員1人あたりの交際費が最も高い業種は「不動産業」
業種別にみると、2022年度における社員1人あたりの交際費が最も高いのは「不動産業」で5万9,515円。次いで「職別工事業」(2万9,000円/月)、「自動車・自転車小売」(2万3,707円/月)と続き、1人あたり1カ月の交際費が2万円を超えたのは8業種に上った。
都道府県別(本社所在地)では、「大阪府」が最も高く2万8,324円/月。以下、「奈良県」(2万5,366円)、「福岡県」(2万3,732円)と続き、関西以西の企業で交際費を多く支出する傾向が目立った。