新型コロナウイルス禍以降、東京圏に住む若い世代を中心に“地方移住”への関心が高まっています。こうした中、NPO法人が先日、移住希望地ランキングを発表。新潟の隣、群馬県が初の1位になりました。新潟は、窓口相談では3年連続ランク外、セミナー参加者は13位と、前年から順位を下げる結果となりました。移住希望者を獲得するためのカギとは…県が進める戦略などを取材しました。
移住希望地ランキングでランク外が続く新潟。街で話を聞いてみると…【街の人(30代)】「ちょっと残念。新潟はすごくいいところだと思っているので、魅力がちょっと伝わってないのかなと思う」【街の人(10代)】「いいところだから、もうちょい上がってもいいんじゃないかなと思う。新潟が一番!」県民が悔しさを感じる一方、悲願の1位に輝いた群馬県は…【群馬県 山本一太 知事】「やったというか、よかったなという、小さくガッツポーズをつくった」群馬県は“首都圏からのアクセスの良さ”や“物価水準が全国で3番目に低い”ことなどが1位に選ばれた要因と分析。実際に去年9月までの1年間に5000人以上の転入超過となっています。また、群馬県内の全市町村が協力して様々なテーマでセミナーを開いたことも群馬県に興味を持たせるきっかけになったと話します。【群馬県ぐんま暮らし・外国人活躍推進課 金谷茂康 係長】「移住に興味がある方と、テーマに興味がある方と、両面からPRできたかなと」
一方、転出超過に歯止めがかからない新潟。このランキングを受け、県の担当者は他県の取り組みを参考にしたいと話します。【県しごと定住促進課 佐々木優さん】「移住の本気度が高い方をターゲットにしたような取り組み、テーマ設定が多かったが、もう少し間口を広げるような、新潟に興味を持ってもらえるようなテーマ設定をしたい」移住希望者獲得へ、近年“子育て支援”を全面に出してPRしている新潟。一般社団法人の調査でも子育てに適した自然環境や子どもの学力向上など、“子ども”が移住先を検討する上で重要な要素となっています。【花角知事】「知ってもらわなきゃいけないということで、その入り口として人気アニメにあやかってということ」そこで、県は今年人気アニメとコラボレーションしたPRをスタートさせ、子どもを遊ばせる施設が多いことや保育施設の待機児童数ゼロなどキャラクターのイラストを使いながらアピールしています。【県しごと定住促進課 佐々木優さん】「なるべく多くの方に新潟の情報に触れていただくのが大事かなと思っているので、色んな機会を捉えて、新潟の魅力をアピールできたら」移住希望者を新潟に呼び込めるか、その取り組みの行方が注目されます。また、県は去年東京の銀座にオープンしたTHE NIIGATAの『暮らししごとセンター』の窓口を活用して移住支援を進めたいということです。