船橋市は10日、小学生から設置の陳情が出されていたスケートボードの練習場所を夏見町2に新設する「まちかどスポーツ広場」に整備する方針を明らかにした。小学生の願いを市がかなえた形だ。同日発表した2025年度一般会計当初予算案に事業費1億889万円を計上しており、25年度中のオープンを目指す。
スケボー専用の練習場所は市内になく、2017年3月に市議会が設置を要望する陳情を採択した。提出者と意見交換をしてきたものの騒音などの問題から適地が見つからず整備が見送られてきた中、昨年、小学5年の男子児童が同様の陳情を提出。児童は「近所にスケボーを練習する場所がなく困っています。放課後に練習する場所がほしいので練習場所を新設してください」と切実に訴えており、同年6月、市議会が陳情を採択していた。
市によると、スケボーの練習場所は「(仮称)夏見町2丁目まちかどスポーツ広場」(面積約1500平方メートル)に整備。現在は使われていない畑で、所有者から無償貸与の話があり、市は隣接して住宅がないことなどから適地と判断した。
市は3メートルのフェンスで囲った広場内にスケボーが練習できる「ランプ」や「バンク」など3種類のセクションを設置。3人制バスケットボールのコートやボール遊びができるフリーゾーンも設け、駐車場や駐輪場を用意する。
松戸徹市長は同日の定例記者会見で「子どもの要望にしっかり応えてあげたい。この場所でスケボーに興味を持った子どもたちが将来、五輪に出場してメダルを取ってくれれば最高にうれしい」と述べた。
同事業費では、防球ネットなどを設置し少年野球ができる「(仮称)芝山まちかどスポーツ広場」も新たに整備する。