すでに記録的な積雪も 東北日本海側は「10年に一度の大雪」か 除雪作業の注意点

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日本海側では、すでに12月としては記録的な大雪になっている所もありますが、年末は、次の強烈寒波の影響で、更なる大雪に警戒が必要です。元日頃からは、東北の日本海側で「10年に一度の大雪」の可能性もあります。普段から雪に慣れている所でも、いま一度、除雪作業の注意点など、雪対策をチェックしてください。
日本海側 すでに平年比2倍の積雪も

12月も残すところ、あと1週間あまりです。今年は、12月に入って、一気に冬らしくなり、北・東日本の日本海側を中心に、いつもの年より積雪が多くなっています。3日~22日の20日間降雪量の平年比は、日本海側の広い範囲で100%以上。いつもの年より速いペースで、雪がどんどん降りました。23日16時現在の積雪を見ると、全国1位の青森県の酸ケ湯では285センチと、平年のおよそ2倍です。酸ケ湯では、12月の最深積雪1位は297センチ(2012年12月27日)ですので、すでに、1位の記録に迫るくらいになっています。また、青森市では70センチと平年の3倍近く、弘前市では82センチと12月の観測史上1位です。
年末には強烈寒波 正月は東北の日本海側で「10年に一度の大雪」か

そして、27日頃からは、次の強烈寒波がやってくるでしょう。そのため、長野県など日本海側では「警報級の大雪」になる可能性があります。その後、年明け早々も、また大雪になる所がありそうです。気象庁は、23日に「大雪に関する早期天候情報」を発表しました。これは、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい降雪量(冬季の日本海側)となる可能性が、いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報です。それによりますと、東北の日本海側では、1月1日頃から大雪の可能性があります。すでに12月としては積雪が多くなっている所に、年末年始は更に雪が降り積もるでしょう。スキー場には恵の雪ですが、積雪が急増すると、除雪作業中の事故が発生する危険度が高まります。普段から雪に慣れている雪国の方でも、除雪作業・雪下ろしには一段と注意が必要です。
雪下ろしの注意点 いま一度 チェックして

屋根に積もった雪は、早めに除雪作業をしたいものです。安全に雪下ろしをするための注意点を、いま一度、確認してください。(1)雪下ろしをする前には、雪が緩んでいないかどうか、必ず確認しましょう。新雪や、晴れた暖かい日の午後は、特に屋根の雪が緩んでしまいます。また、雪と一緒に、つららが落ちてくることもあります。(2)はしごを使って屋根に上る場合は、はしごが動かないよう、ロープなどで、しっかり固定しましょう。はしごから屋根へ移動する時は、転落しないよう、一段と注意が必要です。(3)雪下ろしをする際は、建物の周りに雪を残しましょう。万が一、屋根から落下した場合でも、雪がクッション代わりになってくれます。面倒でも、必ず命綱とヘルメットを装着し、滑りにくい靴を着用しましょう。携帯電話も忘れずに持って、作業してください。大雪になると、一日に何度も雪下ろしをやることもありますが、できるだけ一人で行わず、2人以上で、声を掛け合って、安全を確認しながら行ってください。
なだれ 屋根から落ちる雪 つららの落下事故にも注意

大雪になると、なだれが発生するリスクも高まります。なだれとは、斜面に積もった雪が、重力によって下に滑り落ちる現象です。中でも「表層なだれ」は、山に積もっている古い雪の上に、新たに積もった雪が滑り落ちる現象です。寒さが厳しい冬の時期に、山の急斜面で発生しやすく、雪庇や吹きだまりができている斜面で多く発生します。過去になだれが発生した斜面や、積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。また、歩く時には、屋根の上に積もった雪や、軒先のつららが、急にドサッと落ちてくることがあります。屋根の先に、雪のかたまりが滑って垂れ下がってきている時は、雪やつららが落ちるサインです。歩く際は、足元だけでなく、頭上にも気を配る必要があります。ぜひ、年末年始を、安全にお過ごしください。

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